Apollo96

地球の月から文化共有。音楽、映画、文学、旅、幅広い分野を紹介します。時々創作活動も。

地球の月から文化共有。音楽、映画、文学、旅、幅広い分野を紹介します。時々創作活動も。

「界隈」にぶっちゃけ息苦しさを感じてるクイーンのオタクたちへ

 

 

こんばんはべしちゃんです。私のTwitterから来てくれた人、”べす”です。

 

まず自己紹介なんですが、2011年リマスター再販のちょっと前くらい、中学生の頃にクイーンにハマりファン歴はざっくり10年くらいですかね。それまでは普通に漫画やアニメでオタクをしつつ邦ロックのファンをやっていました。

そしてクイーン由来で洋楽にハマり、古今東西色々聴いて今に至ります。

 

ハイいきなりイエローカード!!

 

まず今のクイーンファンの内部事情というか、Twitterで色々見ていたところどうもファン歴マウンティングというものがあるみたいですね。年数がなんぼのもんじゃい!ってね、そんなのマジで最悪ですね。

 

なんか純粋に「クイーンファン」やるのって息苦しくないですか?

特にいわゆる新規の方、どうですか?

 

 でもごめんなさい、先にファン歴言っておきたかったのはワケがあり、私の青春時代の一幕にこんなエピソードがあるからです。

まずはそのお話から始めることにして、古参でも新規でもない微妙な位置にいるオタクが「クイーンファン」を名乗る息苦しさについて考えてみました。よかったらお付き合いください。

 

 

 

地獄のカラオケオフ会

私がまだ高校生だった頃、同世代の友人のクイーンファンがオフ会を開催。頭数にカウントされた私は、サマソニ2014にてクイーン+アダムランバートを見た直後またスタジオアルバムを聴き返していた時期だったこともあり、二つ返事ですぐ参加。

同世代の友人主催ということもあり、割とライトな会かな?と思っていたものの、待ち合わせの最寄駅には黄色いジャケットと白黒ダイヤ柄の服に身を包んだお姉様方が。多分参加者やろな…気合い入ってんな…となんとなく思っていたらやはりそう!集まったのは古参ファンの方々が数人と年下の男の子が1人。

そして我々はカラオケへ。各々グッズや自主制作のコスプレ衣装や王冠(!!)を取り出し和やかに会は進行、私の予想をはるかに超えるディープな会に。

しかし流れが変わったのは男の子がデンモクを手に取り「The Show Must Go On」を予約した瞬間!!

場の空気がなんとなく変わったのを感じました。流れるイントロ。歌う男の子。鳴り止むマラカスやタンバリン。流れ変わったな。男の子は高らかに歌い切りました。するとお姉様が一言、

 

「アタシその曲フレディの命日にしか聴かないって決めてるんだよね(怒)」

 

若き日の私はちょっと無理すぎて早退しました。

 

 

どうでしょうかね。今思えば正直気持ちはわかるんです。当時は理解が及ばずギブしちゃった私が悪いです。そりゃ思い入れが強ければ強いほどあの曲聴くのはしんどいの、ファンの方ならよく分かると思います。

それに私はBjorkの大ファンでもあるんですが、「joga」(Bjorkが故郷アイスランドの雄大かつ暴力性も併せ持つ自然の圧倒について歌っている曲)が軽率にテレビで「キレイな景色ですね〜じゃけん守っていきましょうね〜」みたいな文脈で流れた時は腹たってテレビ消しましたもん。

まあそれに似たような気持ちで放った軽い言葉、それでも己の中での確固たる価値観に基づいた発言だったのでしょう。姉貴の考えを否定はしないし罪はないと思う。

いやまあそれでも良くないよね。価値観の押し付けは思っててもやっちゃアカンよ。古参も新参もクイーンもなにもそこは関係ありません

 

 

クイーン原理主義者は一体どこから

では何故こんなことが起こり得るのか?

映画からクイーンを再度、または初めて聴き込んだりそれでいてSNSを使う人ならなんとなく肌で触れた空気かと思うのですが、

何故かクイーンは原理主義者を産みがちなんです。

(おそらく先述の姉貴の発言もある一定の層にとっては「そーだそーだ!」と同意を得られてしまう、そういう価値観の人たちが持つ集合意識なのです)

そのカラクリについては、作品の質はもちろんメンバーのキャラクター性、エピソードのドラマティックさ、フレディマーキュリーの非業の死。そういう映画ボラプで多大にフィーチャーされていた面はもちろんあります。今こんなに新世代のオタクが付いたのもそこが大きいでしょう。言葉にせずとも何かしらオタクの心の琴線に触れるものがあるのは賛同得られるポイントだと思います。ボラプ沼で過去ジャンルのフォロワーに出くわしたって人も多そうだ。ワイのことや!!

加えてクイーンは今の時代にキャリアを俯瞰して見渡しても、イマイチ同世代同時期のミュージシャン連中との結びつきがほかのミュージシャンに比べて薄かったり、スタジオアルバムもかなり独自のサウンドが強かったり、作品が他の畑の作品とリンクすることがあまりないという理由もあるのかなと思います。

あとミクスチャーの走りみたいなルーツの見えづらい音楽をやっていたこともあって、クイーン聴いてて他のバンドもディグりたい!となった時、なかなか紐付けになる要素が見つけづらい、色んな意味でガラパゴスなバンドです。

加えてSNSどころかインターネットの浸透していない時代のバンド。当時の情報媒体は音楽誌のみ。そりゃあリアルタイム追いしていたらどうしても原理主義的というか、一辺倒な感性が仕上がってそのまま同じ方向を向いて拝んでしまうのはわかります。

 

 

原理主義者発生装置・再び

さらに私がファン始めたての2010年ごろ。まだSNSはそれほど浸透しておらず、個人サイト・個人ブログの文化がまだ現役でインターネットの第一線を張っていた頃です。

情報収集の手段は必然的にその手のサイト類にお世話になるわけで、これがまた2000年代に於いても前時代的な思想統制に拍車をかけてしまう。

SNS全盛の今でこそある程度「よそはよそ、うちはうち」思考がネットユーザーの間に浸透したものの、まだ当時覇権を握っていたのはmixiとかその界隈。10年の月日はネットを大きく変えたんですよ。

その中で数件有名ファンサイトたるものがネット上に存在し、SNS媒体がないゆえ声を持たない/声がまだ小さいいちファン達は、その手のサイト主の名文に感化される。(やっぱり情報の質だけでなく文章も求心力のあるサイトばかりで未だ各サイト主さんは尊敬しておりますしその節は大変お世話になりました。)

人様の書き物についてもこれはその筆者様の感性ですよで留めておけば良いものの、そういうわけにはいかなかった。ある種思想統制されてしまうのです。私も実際そうでした。

 

そうなればオチは明白、日本語を母語とするクイーンファンは音楽誌の覇権時代と変わらず、なんとなく思想が似通ってくるのです。

それもそのソースがガッツリ本気のファンの方の文であれば…あとはまあ、さっき述べたみたいなそういう状況が生まれるわけです。

 

これがクイーン原理主義者を生むカラクリだと思っているんですけど、この状況良くないよねあんまり。

 

 

ボラプとご本尊とファンと

しかし今は2019年。我々はSNSアカウントというひとりひとりの声を持ちました。

クイーンについてボヘミアンラプソディについてフレディマーキュリーについて、どう感じようが自由です。 

どうですか?それでも違和感残りませんか?みんな同じこと言ってない?

別にいいんやけどさ、私はそう思います。

 

 では2019年のクイーンを取り巻く状況の話をしましょう。

映画ボヘミアンラプソディの大ヒット、いや特大ヒットを受け、今やテレビやラジオでクイーンを聴かない日はありません。

もちろん私も4回行って全部号泣して帰ってきて今はファンアート描いてます、それ前提で聞いてください。

映画ボラプは、元来のクイーンが内包していたフィクション顔負けのストーリー性とキャラクターコンテンツ性を極限まで昇華させて肯定もした、良くも悪くも音楽の映画じゃなくて「人間の映画」だったわけです。

だからこそ映画内でフレディの蘇生を通り越して「バンドがスクリーンの中にリアルタイム性を持つものとして新たに生まれたこと」は、我々のようなリアルタイムで追えなかったリスナーにとっては本当にありがたい話なわけです。

 

逆に、この神話的とも言えるバンドストーリーの特殊さも、存命メンバーのいわゆる神対応も、映画というデフォルメされたものを通してこれまでのクイーン史に付随する原理主義的な面を加速させてしまった。

音楽バンドであるクイーンを評価する際、まず念頭に来なければいけない「音楽の評価」という時代に準じて流動性があって当然のものが完全に「ファンが本家と一心同体になりすぎた」、可変性のない原理主義者的評価しか下されない風潮が生まれているように思えます。

それはこれからクイーンが、各メンバーが音楽家としてこれから名前も作品も残すにあたってちょっとまずいのでは、と思います。

 

でも、これについてはバンド側のプロモーションプロセスが悪いなと思っていて、ファンがバンド側に強烈なシンパシーを感じてそういう主観的思想に陥るのは仕方のないものであって、実際そうさせるパワーを他所より倍に内包しているバンドですもの。

そのパワーや可変性のない原理主義者的評価のしわ寄せとしては、(この論を押し付けるつもりは全くないのですが)現行のライブでもアダムが歌ってる後ろでフレディが歌う映像が流れ、シンガーとしてのアダムランバートそっちのけでフレディマーキュリーの法事のような演出を取ることに、クイーンサイドもファンサイドも何ら違和感を抱かないことに尽きると思います。

さらに一部のファンの間では「アダムランバートは認められない、もっと声似てる奴連れてこい」といった声も上がる始末。いやそれも正しいんです。正解なんてないんですから。序盤で触れた「ショウマス命日にしか聴かないネキ」と全く同じ話です。

それと同じように、どうしても私には

一度幕引きを終えたバンドが当時の再生ボタンを押す演出をしてるみたい、2019年に生きてて、確かにそこにいて、ライブしてて、才能あるシンガーも新たにプロジェクトに参加している。クイーンは体制は変わったかもしれないけど一度も幕引きなんてしてないでしょ?

と感じてしまい違和感を抱いています。

この感想も、正しくもあり間違ったものでもあります。これ読んでる人も何抜かしとんねんこのアホはと思われる方が大多数なのはわかっています。

でも本来バンドなどに関わらず、第三者の評価というのはこういう可変性を有するものです。ですが現行のクイーン流評価基準でいうと「完全に間違った感想」になるわけです。

 

私がここで言うこともあなたが言うこともいわゆる界隈有名人の方が言うことも、全ては所詮「感想」です。そこに正解も不正解もないのですが、クイーンという界隈においては、長年培かわれてきたファンの統合された感性に基づくかりそめの正解があたかも当たり前のように存在し、それがある種のオタクを苦しめる要因なのかもしれません。

 

 

2019年の今にクイーンを聴くということ

じゃあひとりのファンとして「2019年にクイーンを聴く」という行為、これの鍵はこのファン内に、なんなら本尊から発信されて未だ蔓延る原理主義的思想からの脱却、なわけです。

もちろんこの思想そのものがダメと言ってるわけじゃありません、でもせっかく今は2019年なわけです。

 ファン活動の主軸をリアルタイムファンの追体験に置けばそりゃ楽しいと思います、メチャクチャ楽しいと思います。てか楽しい。それも1つの要素として内包され続けていてほしい。

でも一辺倒に狂信的に崇められ、キャラクターコンテンツとして消費され続けて、ゴリゴリの主観的評価を元に伝説とやらにならないでほしい、しかも本尊サイドもそれを良しとしないでほしい。この10年代にそんな価値観は絶対に古い。

 

全曲名曲だと思えなくてもいいじゃないか、いろんな音楽を聴き2019年に俯瞰したからこそ抱ける感想じゃないか。公式と解釈違いとやらが起こってもいいじゃないか。別にHot Spaceは駄作じゃないでしょ。右向け右じゃ息苦しいでしょ?

 

 

 

クイーンのオタクよ、音楽を聴こう

ではクイーンのオタクin2019たるスタンスを保ち、ニュートラルに自らの感性でクイーンに触れるにはどうしたらいいのか。

 

まずクイーンのオタクをたくさん見てきて、全てフィジカルで盤揃えて再販媒体も買い揃えて、と言ったまあオタクならではの行動をよく目にします。マジですごいなと思います。

リアルタイムファン行動の追体験、(オタク特有の)経済貢献という観点から正しいファン思考であると思います。

でも、それだけが正解じゃない。例えばストリーミングで聴いてもいいじゃんって思うんです。新規ファンの若い人たちは特に。

音楽を聴くにあたっていちばんの醍醐味は、リスナーひとりひとりが誰とも被らないオリジナルの音楽樹形図のような「好き!」の形態が作れるポイントにあると思っていて、そういう音楽の楽しみ方をしようと思ったらストリーミング配信ほどうってつけのものはありません。

クイーンの音楽を好きになることから間口を広げて、洋楽邦楽古今東西問わずシームレスに世界に広がることを全アーティストが(ストリーミング配信を行なっている以上建前の上では)良しとしているわけです。

あらゆるジャンルやアーティストに於いて、原理主義者を産み続けるよりはそういう感性を持ったリスナーが増える方が今の時代好ましいことだと思うのです。

 

【4/1追記】まあこれはあくまで「ストリーミング配信」という、音楽史の転換点とも言えるコンテンツが登場した今だからこそしてみた提案の一つです。賛同いただけなくとも全然大丈夫です。もっと手段はあります。言い方悪くてすいません。

 

 せっかく過去の音楽もリアルタイムの音楽もどこの国の音楽も俯瞰で観れる2019年です。もしあなたがこの映画から洋楽をはじめとした音楽そのものへの入り口だったとして、それがクイーンというスーパーウルトラメガ最高バンドだったとしたら、本当に幸せなことだと思います。

なにもリアタイ勢の背中追わなくたって、ミュージックライフ買い揃えなくたって、インスタ全部追っかけなくたって、心配しなくとも今クイーンは生きてる。フレディだって音楽の中に生きてるんです。

そしてそのクイーンの血流は至る音楽から受け継いだもので、また今この瞬間もあらゆる音楽に受け継がれていっているのです。

 

とにかく、何が言いたいかというと。

だから絶対に周りのオタ活偏差値や感想のズレなんて気にせずただ純粋にあなたの感性で楽しんでほしい!!

 

こんな楽しみ方、2019年のクイーンファンにしかできないんですよ。楽しむしかないと思いませんか?

 

最後に

どうかガチガチの風潮や思想に飲まれず、そんな前時代の息苦しさに辟易せず、いろんな考え方でいろんな角度からクイーンを聴いて見て感じて楽しめる仲間が増えればと思います。

だって今は2019年ですからね。一緒に楽しみましょうね!

 

 

べしちゃんでした、またね〜!

あといつもべす@beththeswineのファンアート見てくれてる人本当にありがとう!

 

シン・口の悪い若者2人がQueenを好き放題語ってみた〜第4章・最終回

f:id:Apollo96:20190327231530j:plain

ディスクユニオンによくいる地味なおっさんではありません、「イニュエンドウ」にてスパニッシュギターの客演をしたスティーヴ・ハウ先生です。by apollo beshy




いよいよ最終回。当事者たちはとっても楽しかったこの企画、今回は死と花向けと残された音楽に触れて行きます。そして、大好きなQueenがこれからさらに歩む未来に寄せて!読んでくれると嬉しいな。「シン・口の悪い若者2人がQueenを好き放題語ってみた〜第4章・最終回」それでは参りましょー。

 

第一回の模様(映画「ボラプ」と2010年代のQueenについて)→

moon-milk-overtrip.hatenablog.com

第二回の模様(「戦慄の王女」から「JAZZ」までのキャリアをおさらい)→

moon-milk-overtrip.hatenablog.com

第三回の模様(「The Game」から「The Miracle」までのキャリアをおさらい)→

moon-milk-overtrip.hatenablog.com

 

 


べ:「Innuendo」はここで語るまでもなく出たタイミングも内容も、怒られるかもしれないけども死のタイミングまでもが完璧だったと後追いのファンは思います。


ミ:それこそデヴィッドボウイの遺作「Blackstar」は死の2日前に出されたこともあって、ニュートラルな評価が難しいですが、こちらは発売からフレディが亡くなるまでに半年の間隔があった上でちゃんとチャート首位を取ってるので、フレディの病のことを考えないとしてもやはり傑作だとは思います。後追いにはどうしても聞くのがしんどい瞬間がありますが(ストリーミングでえいやと聞く勇気がないので、この話をしている時点ではまだシングル曲しか聞いてないです)。


べ:地味にジョン作と思しきものがないのもクるんですよね…


ミ:実はQueenらしさを取り戻してからジョンが決定的な大盤振る舞いする瞬間ってないんですよね。


べ:なんだかなー…


ミ:メイが相変わらず余命をネタにした精神的にもボーカルのキーの高さ的にもキツい曲を持ち込む仕打ちをして、ロジャーが素晴らしい弔いソングを提供する一方で、1人だけちゃんとフレディを送り出せなかったっていう図式は、切ないです…


べ:なんかそういうエグみが見えてきてあんまり聴けない。内側へ内側へ向かっていくアルバムな感じがする。

でも、だからこそ1曲目「Innuendo」は、タイトル通りの「イニュエンドウ(当てこすり・皮肉)」な歌詞であったり、数年ぶりに作られた初期楽曲を思わせるようなABCA’構成の曲展開だったり(Breakthruのようにもともと独立した2曲を繋ぎ合わせた曲は別として)、変拍子が取り入れられたりと、これまでに例を見ないほど外の世界へ食っていくような、今までのQueenにはなかったタイプの野心的な曲なんですよね。しかも初期作を踏襲して確信犯的にそれをやっている。珍しく客演があるのもそういう狙いがあったのかなとか思ったり。


ミ:なんたってたまたまスイスで飯食ってたスティーヴハウを連行するわけですから。


べ:このアルバム、リアルタイムで聴いてたら「おっなんかQueen流れ変わったな」ってなってたのかな。


ミ:あくまでも「Blackstar」の話ですが、僕は発売の前年に表題曲が公開されたときからめちゃくちゃ聞き込んでましたし、何も知らなかった当時のファンはニコニコして聞いてたんでしょうね。


べ:難しいですよカリスマの死は…


ミ:亡くなるまではタブロイド紙がエイズ疑惑を掻き立ててただけでしょ?


べ:らしいです。で、公表の翌日に亡くなられたと…

今作については死とは切り離した音楽のお話をしたかったんですけど、やっぱ避けられないですよね…

 

 

べ:ほんでから数年後に出たアンコールアルバム、「Made In Heaven 」。


ミ:この座談会の出だしでは2人して法事商法だとか言ってしまいましたが、フレディがいなくなってから「Made In Heaven」が世に出るまでに4年かかったという事実は重いですね。


べ:レコーディング初期段階ではブライアンメイは精神的重圧から加われなかったとか。


ミ:何百時間と、20年来一緒にいた仲間の遺した記録と向き合わなきゃいけないわけですからね。曲数も足りない中、ちゃんとした、というか素晴らしい弔いアルバムになったのは本当にすごいと思います。


べ:メンバーにとっても自らとQueenとの関係を今後どう捉えていくかの分岐点になったわけですからね。メイとテイラーはQueenとして残されたものという立場をとり、ディーコンは自分にQueenの名前を冠さなかった…ミュージシャンにかかわらずあらゆる分野で遺された共作者の振る舞いなんてどうあがいても賛否の上がるものですから、2方向の道が拓けたのはファンとしても良く捉えて然るべきことだと思います。

 

ミ:特に圧倒的なカリスマですからね。他に類を見ない。

 

べ:でも面白いことに日本においてのこのアルバムって妙にメジャーなんですよね。「I Was Born To Love You」が入ってるから!


ミ:「I Was Born To Love You」は実はフレディ死後に残りのメンバーが再録したソロ名義での曲だったってのが、後追い世代がQueenを聞き出して1番最初に驚くポイント。


べ:これドラマ主題歌だったんですよね。プライド、ふんわり見てた記憶あります。我々くらいの年代の若手のファンはここから入った人も多そう。キムタクからのフレディからのQueenですよ。やたら再放送してたし…


ミ:何を隠そう僕もドラマの販促ベストアルバム「Jewels」から入った人間ですから笑 プライドまた再放送決定ですよ笑


べ:そんな曲がいてくれるおかげで思いのほかポジティブに聴けるし、めちゃくちゃブックオフにあるメイドインヘヴンさん…


ミ:しかも発売当時の盤。


べ:内容としては、図らずしもフレディマーキュリーの死(のみならず生というテーマも)を主題にせざるを得ないアルバム作りの中で、本来のQueenの強みであるコンセプト性ががっちり生きてきていて、追悼要素を抜いてもめちゃくちゃいい出来なんですよね。


ミ:しかもゴスペルソングなどの新機軸があって、音は流行に乗れているというマジック。


べ:憶測も混じりますけど、フレディはゾロアスター教の教義に倣って火葬されたんですが、そういうバックグラウンドもあってか、あまり欧米文化の根底にあるはずの向こうに於ける普遍的宗教性を打ち出さずニュートラルに「人間対人間」として故人を悼み安息を祈るようで…。そういう型を超えた友人へのメッセージたるスタンスが好きですね。


ミ:ロックの啓蒙主義的思想をやり抜いた理想のエンディングですね。ここで終わっていたらですが。

 


べ:続いちゃうんですよね…


ミ:弔い方は人それぞれですが、彼らの場合は「フレディを忘れるな」というベクトルに傾くんですよね。


べ:おそらくそこに汚い商魂も何もなく本当に無垢にやってるっぽいんですよね。


ミ:全く関係ないんですが、僕の好きなゲームFF10の最後のセリフ「いなくなってしまった人たちのこと、時々でいいから思い出してください」が、今のQueenの法事合戦に重なってくるので、現存の2人のやり方には共感出来てしまうんですよね。


べ:(我々の指すところの法事商法について)民衆の圧倒的共感は確実に得ていますし、なによりも新たなQueenを認められないだけのパワーがフレディマーキュリーには確実にありましたもの。実際に身動きは取れないよなぁと思い…いや…一個問題作ありましたね。


ミ:えっ何かあったっけ。


べ:コスモズロックス…


ミ:いなくなってしまった人たちのこと、時々でいいから思い出してください


べ:


ミ:なお、ポールロジャースはいなくなってない存命の人たちを思い出して古巣に帰った模様。


べ:……ちなみにフレディの言葉に「時にはそのままにしとくのが1番良かったりする」っていうのがあるそうです。


ミ:大川○法総裁を介して2人に言ってほしいですね。

 

これは貼るべきなんだろうか…

 

ミ:で、アダムランバートですね。


べ:アダムくんです!ミュージカル歌手のケリー・エリスと組んだりレディガガと組んだり、なにかとコラボプロジェクトをやってみたりカメオ出演したりと色々やってらっしゃる昨今ですが、メインの活動はQueen+Adam Rambertですね。


ミ:一番脂乗ってる時期にそんなことしてていいのか。いや、むしろ本望だろうけど。


べ:いま映画ボラプにも「歌声出演」したほどのフレディに歌声激似兄貴マークマーテル氏とやたらに比べられているみたいですけど…まあそれはお門違いですよね、「プラス」アダムランバート名義ですし。


ミ:JourneyやYesみたいにどこぞやから声がそっくりさんを連れてくるのとは訳が違うので…


べ:フレディ連れてきたわけじゃないのに…
でもこういう批判が起こるのも、ぶっちゃけオリジナルメンバーもとい現行プロジェクトスタッフがフレディ連れてきましたでェ〜っていう演出してまうからなんですよね。


ミ:正直そこら辺のマネージメントは爺さん2人が悪い。新しく関係を構築するならQueenである必要ないですし。


べ:なんだかアダムだけが割食らってるという感想しか湧きません…


ミ:ポールロジャースの時は何だかんだでQueenとは違う領域を確保しようと試みていただけに、お飾りの王様/女王にしてはアダムの才能が腐ってしまう。


べ:正直いま映画プロモーションにゴリゴリ参入していく2人にも同じ危機感を感じます…


ミ:メイもロジャーもミュージシャンとしてはまだまだ現役として通用するスキルがあるので、最後と言わず、もう一度冒険してみてほしいです。


べ:そうなんですよ〜年始にブライアンメイ名義で久々のソロ曲がリリースされまして、とってもいいんですよね…


ミ:ロジャーもかつての一本調子とは違って、いぶし銀を使いこなすことで老いをうまいこと活かしてソロを出してるので、映画のドサ回りツアーに終わらないものをやってほしいですね。


べ:初めに述べた通り、生きたQueenが映画を通して観れた今だからこそ、今までにない生きた本物のQueenがこれから何をするのか楽しみにしたいところ。


ミ:とは言ったものの、どうせベストヒッツのQueenメドレーライブになるんだろうなぁ〜。行くけど!


べ:おそらくアプローチは変わらないだろうし、聴衆も求めるものはそこなのでまあそれで正解なんでしょうけど、どうにか映画がああいう昇華を見せたように2019年に生きるQueenが見たい!…そしてジョンディーコンよ幸せであってくれ!!


ミ:ジョンよ永遠なれ! 以上、ありがとうございました。


べ:God save the Queen を各自流すように!どうも!

 

 

 以上4回に分けてお届けした「口の悪い若者2人がQueenを好き放題語ってみた」シリーズ。もしも何か誤解があればここでゴメンナサイを。

べしちゃん「プライドのキムタクから、ハッチポッチステーションのグッチ裕三から、ワシ買〜うもんカップヌードル〜から、頑張れ田淵の空耳アワーから、40周年リマスター祭りから、映画ボラプから、入り口は様々、どこかでQueenと出会ったはずの我々世代。来たる未来にもQueenの素敵な音楽が私たちと手を取り合って寄り添ってくれますように。そんな願いを込めてここに締めとさせて頂きます。お付き合いありがとうございました、べしちゃんとミヨシでした!」

 

ミヨシ a.k.a. ジョンちゃんの生き霊「う〜ん、よく分かんないなぁ。ゴミ箱にでも捨てておいてよ笑」

 

これにて完結。

東西スポーツ観戦女子、大いに舌戦す

f:id:Apollo96:20190314023709j:image

「開幕」。それは春の訪れ、はたまた戦いの始まり、めくるめく訪れる明日、もとい週末*というものへの希望…apollo96には春を待ち望んだ女が2人いる。

 

青コーナー:もちこ

東のフットボール女子。

地元横浜のフットボールチーム、横浜F・マリノスを愛して4年目。スタジアムでの観戦スタイルは片手にビールが常。

アンジェ・ポステコグルー監督のフットボール哲学に大いなる期待を抱く22歳。

 

赤コーナー:べしちゃん

西の野球女子。大阪在住22年目にして阪神タイガースファン2年目。生まれついてのトラキチではなくぐるっとプロ野球が好き。

藤浪・大山・北條の同級生お立ち台を見るまで死ねない。本当に藤浪の力になりたくて連日のニュースに涙を流すお年頃。

 

*…野球女子がこの文書いたら「Jリーグは週末にしかやらねえよ」と早速殴り合いが始まった。これはアツい。各リーグ開幕に先立って東のフットボール女子対西の野球女子のアツい殴り合い4ラウンド行ってみよう、ファイ!

 

-----------------------------------------------------------------------------------------------------

 

 

-----------------------------------------------------------------------------------------------------

round1:いつからアタイら道を分かつ仲に


も: 道を分かつ仲にってやつはアレかな、なんでフットボール派になったのかみたいなんを話すのかな?


べ:そうそう、何故なん?横浜DeNAベイスターズあるやん?


も:私は元々家族がフットボール好きってのもあったんだけど2014年のブラジルワールドカップをきっかけに本格的に観戦するようになったんだ〜。


べ:ワールドカップか…いきなり野球にない世界競技人口を出されんのん強い…


も:フットボールは世界規模だからなあ……逆にべしちゃんはなんで野球派なんですか。


べ:いや阪神タイガースもこの狭い関西においては覇権やからね!?なんといってもサンテレビですよ。
サンテレビというローカル局がシーズン中ずっと阪神の中継を流してて、まああんまり民放のテレビ好きじゃないから一人暮らしの寂しさ紛らわすのにテレビ付けてサンテレビにチャンネル合わせてたら洗脳されたというか…


も:なるほどね…それでハマったわけね。
阪神とかはわりと地域密着型な感じで親しみやすかったりするのかな。

 

べ:密着も密着、でもここまで土着の宗教と化してる球団もないかも。


も:Jリーグは完全に地域密着型だけど野球はそういうイメージあんまないよね。


べ:もう一個オリックスバファローズっちゅー大阪球団あるんやけど、そっちにはいかず地味に兵庫県球団な阪神に行っちゃったのは正直負けを認めざるを得ない…


も:べしちゃん出身兵庫なのか。


べ:大阪の極北💕


も:大阪なのかよ笑笑 アレかな、横浜出身だけどマリノスじゃなくてフロンターレ応援しちゃうみたいな感じかな。


べ:わかんねーけど多分そーだ!!
逆に全然サッカーと地域密着ってポイントが知らん身としては繋がらないんやけど、どんな感じなん?


も:それは禁忌を犯してるな…
フットボールは地域密着で地元を盛り上げてこうみたいな感じなんだけどみんな地元愛強すぎる感じだよ。
ダービーってやつがあるんだけど大体隣町チームとか因縁の相手との試合がめちゃ盛り上がるよ!


べ:ダービー、気になる。


も:海外を例にするとブンデスリーガのルールダービーっていうシャルケ対ドルトムントの試合前のサポの様子がこれ→

youtu.be


べ:もはや代理戦争で草


も:野球もこういう因縁の相手との試合とかは盛り上がるんじゃない?


べ:そうやねん、昔から阪神巨人戦は「伝統の一戦」って謳い文句付いてたりそういう側面あってんけど、ちょっと最近阪神ポンコツやから示しつかなくなってきて…昨年度最下位…


も:伝統といえばJリーグだとオリ10ってやつがあるけどそんな感じのやつか。
わかる、なんかチームの強さのレベル違うと気まずくなるやつな…


べ:阪神最下位でオチが付いた!さすが大阪名物阪神タイガースやで!(泣)

-----------------------------------------------------------------------------------------------------

 

round2:「現地」はたのしい

べ:ズバリ現地観戦の良さといえば!


も:現地観戦の良さといえばやっぱ野球とも共通すると思うけど、臨場感じゃないかなあ。スタジアム行かないと味わえない楽しさ沢山あるよね。

 

べ:これ多分共通のエモさやと思うねんけど、中継では基本ボールを中心に写すから、ボールから遠い位置で守備してる選手が状況に応じてサッと動いてるさまを見るのがテンション上がる。


も:テレビで観戦しててもまあ楽しいっちゃ楽しいけどフィールド全部写してくれるわけじゃないからオフザボールの時の選手の動きとかわからないんだよね。

 

べ:あと応援歌!メシ!たまたま席が横のおっさん!


も:応援歌とメシ(酒)はいいね!オッさんはわからんけど!
ちなみにフットボールは応援歌じゃなくてチャントっていうよ!

べ:チャント、なんの略?


も:チャントはフランス語が由来らしいよ(ググった)略じゃなくて単語。


べ:なんかイチオシ教えてや。


も:イダレオ イダレ横浜かな!

youtu.be


も:あと最近のマリノスはゴール決めたときにホワイトストライプスのSeven Nation Army流すようになったからかっこいいぞ!

べ:これはめちゃくちゃカッコええ…ホワイトストライプスもヤバいな…


も:俺ら横浜 俺らだけが横浜ってところがHood愛を感じるよね!

 

べ:そういうエモみ大好物です。


も:阪神の応援歌はなんかいいのある?


べ:野球は7回にラッキーセブンっていうのを各球団やるんやけど、まあ案の定六甲おろしを歌う…(甲子園・京セラ開催のホーム戦はファンファーレ)

各球団ラッキーセブンは球団歌を歌って傘振ったりタオル回したりジェット風船飛ばしたりやねんけど、阪神は(今の弱さと裏腹に)ファンの数だけはめちゃくちゃおるからジェット風船飛ばしがとにかくエモい!

f:id:Apollo96:20190314000305j:plain


も:ジェット風船は会場で配られるんすか??


べ:…自腹でーすwww足元見られてまーすwww


も:そっかあ…キッチリしてるなあ…


べ:それこそ横のおっさんがプレゼントしてくれたりするから…!


も:それは隣のおっさん魅力あるな…

 

 


も:そう、マリノスは勝ったらトリパラというものを回してみんなで喜ぶんだけど野球にはそういうのある??


サンフレッチェ撃破後のトリパラ満開


べ:傘回しやん!ヤクルトスワローズがやってる!!


も:まじか。


べ:正直間者としてヤクルト戦何回か見に行ってるんやけど、傘回しはほんま正直阪神の得点六甲おろし合唱よりたのしい。

 

youtu.be


も:これかwww東京音頭ってのがまた雰囲気あるな。


べ:踊り踊るな〜らチョイと東京音頭っヨイヨイ…ヤクルトと試合してる時って阪神ファンもつられてビニ傘とかメガホンとか振るねん、我ら可愛いやろ…


も:負けたのにノっちゃうところがいいね!


べ:試合のたびに自腹切って風船買うくらい人が良いから!(泣)

 

-----------------------------------------------------------------------------------------------------

 

round3:ココが変だよアンタたち


も:ついに来ましたねこの話題。


べ:ここが楽しみやった。かかってこいよ!


も:まずフットボールは運動量が多いから週一でしか試合ができないんだけど野球は毎日試合あるのずるいっす。動員数考えると野球は金の儲けも違うじゃないですか。


べ:たしかにギャンギャンに平日もやっているしスポーツニュースでも幅を取る。


も:そうだそうだ!ニュースでスポーツのことやるにしても野球ばっかでJサポ悲しい。


べ:1リーグ6球団で年間125試合プラスリーグ交流戦やってるって言ったらめちゃくちゃ怒られそう。そんなにいらねえよって思うやん?思うやん?


も:こっちはリーグ戦だと年間34試合くらいかなあ…いやほんと一試合の勝敗がめちゃくちゃ大事になるんだよな…


べ:まあ正直一戦一戦の価値の差はある。でもね下手に投手を推しちゃうと!こんだけ試合日数あっても推しが登板するの年間6回とかあればいい方っすよ!つれえ!

も:あとこっちはJ1だけで18チームある中で優勝競ってるけど野球は6チームくらいじゃん???
も: 競争率低くね???(煽ってる)


べ:…それはある…リーグ合わせても12球団、もうちょい増えてもいい気がする
でもさ逆にさ!そっち多くね!?!?


も:たしかにJ1,J2,J3あわせると55チームだわ。


べ:多ない!?敵を把握できんくない!?


も:それくらいリーグ優勝が感動的なものになるんだよ!!!


べ:それはあるけどよっぽどのことない限り戦力の底上げが起こらなさそう。


も:戦力の底上げはまずリーグ優勝とかして賞金をもらって強い選手を補強したり観客動員数を増やして金を儲けたりスポンサーから金をもらったりなんやかんやするんだけどとりあえず金って感じなんだよ。


べ:あーそうか、興行として続けられなくなったらおしまいやもんなぁ…


も:フットボール派に物申したいところないですか。


べ:私の周りにも何人かいるんやけどガチ勢が「サッカー」とは呼ばない理由を教えてほしいんだ。


も:アメリカがフットボールのことをサッカーっていうからだよ。
アメリカにはアメリカンフットボールってのがあるから区別するためにサッカーって言いはじめたみたいだけど。


べ:米英カルチャー差の只ならぬ確執をここ日本で感じる…あとユニを街で着れるの羨ましいな、おしゃれなユニしやがって。


も:

f:id:Apollo96:20190314000633j:plain

f:id:Apollo96:20190314093015j:image

f:id:Apollo96:20190314000719j:plain




べ:うわムカつくな!グッズがなんもおしゃれにならんからトイレのタオルと化してる身にもなれや!


も:でもJリーグのユニはやっぱガチ感でるからおしゃれな感じで着れないよ…


べ:でもガンバ大阪がユニ配布デーにめっちゃかっこいい太陽の塔コラボユニ配ってるの見てだいぶ揺らいだ経験がある。羨ましい。


も:野球のやつはなんかブルーノマーズとか着てなかったか…?ほらなんか阪神っぽいじゃん。

f:id:Apollo96:20190314000807j:plain


べ:おっおしゃれ〜〜!(白目)


も:野球ファンはブルーノマーズめざしてこ。


べ:24Kのオンナになるぞ…


も:がんばって!

べ:(煽られとる?)

 

 

-----------------------------------------------------------------------------------------------------

 

round4:そこまでいうなら推しの見どころ教えてよ

 

べ:正直だいぶJリーグ興味湧いてきました、マリノスの好きなところ熱いプレゼンお願いします!!

も:そうですね、マリノスは元々マンチェスターCと提携関係を組んでいるんですけど、監督がポステコグルーに変わってからベップ哲学を受け継いだトレンドに乗った戦術でゲームを繰り広げているのが見どころですね。

地元のチーム愛的な面で語るとやっぱり先進的でグローバルな視点を持った、シティー派なマリノスを誇りに思ってます!!!
今のマリノスは初めて観る人でも楽しめる、超攻撃型なフットボールをしてるので是非日産スタジアムに足を運んでください!!(ステマみたいになった)

 

べ:マンチェスターってあのマンチェスター?なんかちゃんとサッカーもといフットボールが世界市場なのをありありと見せつけられている…すごいな…ぶっちゃけナメてたわJリーグ。


も:プレミアリーグのマンチェスターCな!!マリノスはすごいんだぞ!!


べ:やっぱり何であれ取っ付きやすいのは攻撃型戦略やってるチームよね、トリパラに親近感覚えたし見てみたくなった…推しの選手とか聞かせてヨ。


も:フィールドプレーヤーなら仲川っていうFWの選手がめっちゃ足速くてドリブルも上手いので攻撃パターン広がるし彼から攻撃仕掛けていくところは多分初心者から見てもかなりかっこいいと思う!!
マリノス観てね!!!


も:べしちゃんの阪神愛も聞かせてくれ!!!

 


べ:ドドン/ 阪神タイガース、正直今めちゃくちゃ弱いです。

昨年ペナント最下位で監督や打撃コーチは変わったものの、ぶっちゃけみんな何かのせいにしたかっただけで全然変化なくて苦しいオープン戦を迎えてまして…
ただ良くも悪くも世代交代の真っ最中のチームで、このどん底を味わった今の若手世代がいつの日か黄金世代と呼ばれるはずで…マジで…今ちょうど過渡期でしんどい思いもするけども同世代が歯食いしばって頑張るさまはエモいぞ!😭


も:世代交代の時期を迎えたチームってほんま結果出にくいし辛いよな…その気持ちよくわかるわ…


べ:推しの藤浪晋太郎プロ6年目右腕投手は高校野球甲子園優勝投手、ルーキー時代に最速50勝上げたものの、今は圧倒的な制球難に苦しんでて本当に正直このまま阪神にいてもいいことないんじゃってずっと言われてるけど、一挙一動日進月歩を繰り広げるさまに勇気付けられて今の私がいるのもある思い入れがものすごい選手でして、マジで頑張ってほしい!!えーーーん!!!!

 

も:めっちゃ思い入れ強いやつだ…


べ:ちな昨日開幕2軍スタートが決定してガチ泣きした…

も:一軍に上がれますように…


べ:まあでも勝手な押し付けって言われちゃそこまでやけど、こうやって勇気付けられたりするのはナマモノたるスポーツの良さよね…


も:そうだね、スポーツってのはやっぱ一喜一憂があるのが面白いしチームに感情移入してくからどんどんハマっていくんだよな。


べ:また我々地元チームを応援する身だとその寄り添う気持ちもまた倍増で…


も:いやほんとそれな…


べ:たまにライブとか行くよりコスパええなとすら思うねんけど、勝ち負けの概念だけエグい。


も:ライブは勝ち負けないからな笑 フリースタイルラップバトルくらいだわ。


べ:暇見つけてマリノスと阪神交換留学ならぬ交換観戦しようよ…って言いたかったけど、私が現地行くと負けるんよね〜たまにいるよねそういう奴。


も:私も最近観にいく試合で勝ててないから怖い…


べ:もしかしてアタイたち双方貧乏神なの?この記事大丈夫なの??


も:お互いのホームで観戦してお互いに推してるチーム負けたら面白いよね。


べ:ド地獄や…


も:ど地獄だけどそれがスポーツ観戦の醍醐味だ!!


べ:あっなんかオチっぽくなった!完いっとく?


も: 完。


べ:ハイタッチ!


も:🙏

 

 

-----------------------------------------------------------------------------------------------------

 

 


べ:おつかれーー!!
も:おつかれさま!!!
べ:おもろかったこれ

も:誰が見るかわからんけど楽しかったな

べ:放り投げといたら誰か検索で引っ掛けるって多分

  多分

 も:(多分)

べ:自己満記事はだいじ

も:まあ我々カルチャー集団だからいろんなの触れないとな!!音楽以外にも!!大事な記事になったな…(完)

べ:(完)

 

 

 

 

 

口の悪い若者2人がQueenを好き放題語ってみた〜第3章・Q

 

f:id:Apollo96:20190307015758j:plain

QueenはこんなにオラつかないよなbyApolloBeshy

なんだかテレビでQueenの名を聞かぬ日はないほどの旋風が巻き起こっている昨今ですが、申し訳ございません通常営業で参ります。 口の悪い若者2人がQueenを好き放題語ってみた〜第3章・Q、行ってみよー!

 

第一回の模様(映画「ボラプ」と2010年代のQueenについて)→

moon-milk-overtrip.hatenablog.com

第二回の模様(「戦慄の王女」から「JAZZ」までのキャリアをおさらい)→

moon-milk-overtrip.hatenablog.com

 

べ:「Jazz」はかろうじて初期キャリアにおけるQueenのアルバム作りのキモである「コンセプト性」を柱にするという体裁を保っていたものの…って話でしたね。 その後に続く「The Game」、「Hot Space」…どうでした?


ミ:ここからはもう隠しきれないレベルで別物の作品ですね。アルバムを1stから聞いてる人は分かるんですが、初期のアルバムではお約束だった、終盤に大団円な楽曲とアンコール風の小品を入れるという流れがなくなってしまうんですよね。そして、それ以上に目につくのがリズム隊のコンポーザーとしての存在ですね。


べ:ディーコンが一発当てちゃうんですよね!


ミ:1番最後に曲作りを開始したジョンちゃんが最初にアメリカ市場をかっさらっていく笑
一方で、ロジャーもニューウェーブオタクとして、異質性をもたらしてくる。


べ:今まで各アルバムの箸休めイージーポップ担当とカラッとしたロックンロール担当だった2人がじわじわポテンシャル見せてくるんですよね。

 

ミ:こうやって後から変遷を見てみると、デビューが同世代より数年遅れたことと、ライブが下手でスタジアムバンドになってなかったことが幸いして、年齢の割にはまだ新しい時代に向けて切り返せるポテンシャルがファンベース、バンド、個々のメンバーとそれぞれにあったんじゃないかなと思います。


べ:英国と異なるシーンを持ってたアメリカ市場への参入時期も良かったですよね。
ここで面白いなって思うのが、その転換期ごとに髪切ったりヒゲ生やしたりなんか知らないけど、綺麗にビジュアルイメージごと切り替えてくるの…あれなんでなんでしょうか?わかりやすくてありがたいんですけど笑


ミ:デヴィッドボウイもそういうところはありますね。パンクとニューウェーブを真の意味で乗り越した仲間として見ると、その後両者がスタジアムを埋める直前にコラボしたことは感慨深いものはあります。


べ:両者とも商売って観点においてビジュアルも立派な商材であると自覚してる人達ですもんね(ライブも商材やぞって言いたくなる時代ありますけど)。


ミ:Queenは反射神経が良い、ボウイは思慮深い(もちろん研ぎ澄まされた時代感覚の持ち主ですが)という因子がイメチェンに帰結したんでしょうか笑


べ:なんか通知表つけてるみたいになってきましたね。みんな可愛い〜(白目)
まあそんな話が出たところで分かりやすくフレディマーキュリーにヒゲが生え散らかして1作目、ディーコン作「地獄へ道づれ(Another One Bites The Dust)」行ってみましょうか。


ミ:(ラジオか?)


べ:劇中でもハイライトとして用いられており史実としても一番大きな転換期だったと思うんですけど、ディーコン作のこれが当たっちまったが故に次作「Hot Space」が爆誕し大爆死!というのが通説ですけど…

 


べ:ぶっちゃけ今2019年に聴く「Hot Space」はいうほど悪くないんですよね?笑


ミ:そうですね。初期以来に久々に野心的なQueenを聞けるので良いアルバムだと思います。とはいえ、フレディのソロがディスコに走ったことを考えると、ジョン以外のメンバーの欲深さから生まれた脱線作なのはほぼ間違いないですが笑

少なくとも、「The Game」みたいに、保守派メイによる時代錯誤ハードロックナンバーと、流行分かってるキャラのロジャーによるニューウェーブ風という名の実質デモソングとがとっ散らかっている構図よりはずっとマシです。


べ:地味にアルバム構成も初期っぽい。


ミ:「Queen II」よろしく、A面がリベラルサイドで、B面が保守サイド。

 

べ:前作「The Game」に無かった、なんなら「News〜」あたりから怪しかった「洗練」って要素が戻ってきたんですよね。


ミ:これは完全な想像なんですが、ディスコ文化の80年代って、シングルが重視されたと同時にDJの曲繋ぎのセンスがより求められるようになった時代ですよね。その辺りの文脈が関与してるのかなとはちょっと思います(「The Works」聞いたらそんなことなかったですが)。


べ:なるほどねー…それもあるのか…確かにバックグラウンドミュージック文化に基づいた作品と考えた時、後に自前の曲をがっつり目見開かせて聴かせるスタジアムバンドとして成長していく中で鬼のように「Hot Space」曲がセトリ落ちしていったのも頷ける。

 

 
べ:で、ライブ作品でいうと「Queen On Fire」や、高画質映像作品として残った「Live At Montreal」がこの辺りで出てきます。もうここまできたらあの75年のクソライブなんやったんやと思えるクオリティですよ!


ミ:この頃になると大分みんなの知ってるQueenなんですよね。

 

べ:ヒゲも生えてるしね。短パンやしね。


ミ:この頃のミュージックライフってフレディをどんな扱いしてたんですかね笑


べ:昨今のボラプブームでミュージックライフのクイーン記事の再発本が話題ですが、アレを持ってまして…見てみたところ正味ロン毛やってた頃の記述に重きを置きすぎで、この辺は目立った扱いなかったです。悲しいな…


ミ:それでも西武球場でライブやってますから、日本での人気はむしろ伸びてるんですよね。

 

     


ミ:で、「Jazz」に引き続き、「評判悪かったから前の路線に戻す」を敢行した「The Works」ですが、まさかの「「The Game」でやらかした、とっ散らかり路線に復帰」というリスポーンキル案件。


べ:そのかわりめちゃくちゃライブ映えするというかアルバム半分シングルカット状態なんですよね笑 で、今やあまり言われることもない南アライブ事件もこの辺と…


ミ:一応、アパルトヘイトへの異議を唱えに行くという大義名分を敢行したことである程度の汚名を雪いだのですが、南アが国際的に総スカンを食らってる状態でライブしに行ったら、南アを国としてまともに認めた上での行動だとか言われて相手側に良いように利用されるかもしれないという可能性は無視された、Queenのエンターテイナーとしての軽薄さが出た、良くも悪くも彼ららしさが頂点だった頃ですね。


べ:今や「ザ性善説」のもとに成り立ってる人徳者バンド的立ち位置ですけど、商売を見てるとどうなんかな?やり方が何かと軽薄やな?って思っちゃう主たる原因ですよね。


ミ:この頃のフレディのインタビュー読んでると、「無名だけど良いクリエイターなんてのはナンセンス、売れなきゃ無意味」みたいな、よく炎上しなかったなって発言がサラッと出てきたり、10年以上に渡って持ち続けてきた彼らの考え方であったりやり方であったりの蓄積が噴出してるんですよね。


べ:ツイッターなくてよかったですね…


ミ:それを言うと大体のバンドはあの当時の社会だから穏当に売れたんですが笑

 


べ:で、そんな南アを経由して、「The Works」リリース1年後に例のライブエイドです。

 

ミ:あのライブは確かに素晴らしいですし、テレビ中継で世界中の人間の目に止まったのがバンドの世間での評判と団結力を復活させたのは間違いないでしょう。
ただ、1つトリックを言うとしたなら、ライブエイドでは他のレジェンド枠が醜態っぷりを晒したってのがあるんですよね。


べ:ライブエイドのウィキペディアけっこうエキサイトしてて面白いですもんね…


ミ:あそこに書いてないのだと、Led Zeppelinのフィルコリンズを招いて再結成(後に失敗と認める)やQueenと入れ替わりに凋落していったボウイの急造バンドによるやっつけ仕事など、全てが悪かったわけではないものの、Queenの追い風状態が醸されてしまってるんですよね。


べ:でもあの20分間にできることをやり尽くした構成力と楽曲の強さと持ってるカリスマはやっぱりガチなんですよね…ステージは同じくウェンブリー、1年後に言うなればライブエイドの延長と言えるような大規模ライブマジックツアーを敢行した訳ですが、あれでいよいよライブバンドとしてのQueenが成熟しますよね。


ミ:あれが4人で最後のライブになってしまったのが、ロック界最大のwhat if ですが…ただ、この時期においても、初期の下手くそライブ時期から変わってないものもあるんですよね笑


べ:どんくさいブライアンの振る舞いかな…!?例えばどういうところにそれを感じます?


ミ:Wembleyのセトリが分かりやすいですけど、「One Vision」〜「Tie Your Mother Down」と、新旧のハードロックナンバーでキメて間髪入れず3rdの終曲「In The Lap Of The Gods」でクライマックスめいたのシンガロングを煽るんですよ。これで最初の10分。


べ:濃厚〜。


ミ:それ以外そこまでおかしくないものの、所々曲の使いどころがおかしい笑

 

べ:とはいえ、謎のフレディソロもクソ長ギターソロも様になってるし成長ってやつですよね。後出し上から目線。

 

 

ミ:そしてその時期に出た「A Kind of Magic」。僕はこれ以降のアルバムをしっかりとは聞いてないので、解説をお願いします。


べ:映画「ハイランダー」のサントラとしての役割を兼ねているんですけど、フラッシュゴードンの時のようなバチバチのサントラではないので1アルバムとして楽しめます。サントラな以上コンセプトは確立した作品なので、初期作品のようなコンセプチュアルな部分も併せ持ちつつこの時期の楽曲の派手さももちろんあって非常にQueenっぽいアルバムです。


ミ:やはりこのアルバムで復活したという声が多いですよね。

最近になって生き残り組がエイズを知らされたのがライブエイド後とか暴露しだしたので、本作の意味合いもまた変わってくるんですが...


べ:そこはなにも映画のタイミングで真偽のほどは別にしろ口出さなくてよかったと思ったんですけどね。ああいうところあんま良くない。


ミ:映画の不死の主人公たちにインスパイアされて「Who Wants To Live Foever?」を作ったはずのブライアンが、フレディに「ねぇねぇ今どんな気持ち?」って余命をネタにした内輪ソングを作ってたって話になりますからね…


べ:ある意味呪いですわよね彼の死も。

 

 

べ:まっ次にいきましょう。ライブはしない宣言もこの時期なんですけど、「The Miracle」発売!ここからクレジットが全てQueen名義になります。オールクイーンクレジットのアルバムらしく初っ端2曲はジャムセッション内で形成した曲らしいですが、相変わらず誰がどの作品作ったのかよく分かる感じがなんとも愛おしくて、私の1番好きなアルバムの1つです。


ミ:当時のファンはみんな何も知らずに無邪気に享受してたんですよね。キャリアを20年近く積んで新たなる黄金期を迎えたってかなりレアなケースですね。

 

べ:リリース年は1989年、日本では平成元年で世ではジャネットジャクソンの台頭なんかと時期を同じくしたみたいなんですけど、サウンドはこれでもかってほどQueenです。Queenっぽいんです、メンタル面での結託や長年の争点だったらしいクレジット問題の解決、ライブはしないという決断を下した以上、少なくともフレディの病状についてもバンド関係者内で理解を得た頃だったんだと思います。

今でもテレビで聴くわ!みたいな曲こそ入っていないものの、全キャリア中1番現在のQueenのステレオタイプっぽい音楽やってるアルバムだと思います、この頃のライブ見たかったな〜…

 

ミ:ある意味初めてバンド全員で協力して作ったアルバムですね。それと、ロジャーが迷走期のKYっぷりから一転してヒットメイカーになってるのが凄い。


べ:アルバム中ラストソングの「Was It All Worth It」がまたいいんです…!


ミ:「素晴らしきロックンロールライフ」という邦題がいい味出してます。


べ:「The Show Must Go On」がより死や幕閉じの匂いを感じさせる叫びと覚悟の曲だとしたら、そこへ向けて昇華させるための今までの「Queenそのもの」への肯定の曲で、それを踏まえた邦題もとても粋。なんだかこれまでこの企画でキャリア振り返ってきたのも報われるような…人間40歳で不惑と言いますがまさにそういう立ち位置のアルバムですね。…あかんミラクル好きやからまだまだ喋れるんですけど…


ミ:次行きましょう笑

 

 

終局。それは始まりのあとに、必ず訪れる。私たちの願いは、未来へと連なるのか。私たちの希望は、死そのものなのか。最終話「世界の中心でアイを叫んだけもの」…じゃなくて「シン・口の悪い若者2人がQueenを好き放題語ってみた〜第4章」。さーてこの次もサービスしちゃうわヨ。なんとなく何が言いたいかわかるくない?よかったら次もチェケラしてね❤️