Apollo96

地球の月から文化共有。音楽、映画、文学、旅、幅広い分野を紹介します。時々創作活動も。

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サイケに日本を圧巻されたい。

昨年の年間ベストアルバムの並びに黄色い変な鳥のジャケットの作品を目にした方も少なくはないのではないでしょうか。

それは、WandというバンドのPerfumeというEPである。ひっそりと話題になっていたこれは素晴らしいEPだ。今日はこのWandというバンドについて紹介しよう。

各国でぐつぐつと広がっているサイケデリックロックシーンからいくつかバンドを紹介しよう。

Wandは2013年にロサンゼルスで結成されたバンド。ロサンゼルスのバンドだ。想像に難くないだろう。彼らはサイケデリックロックの聖地で活躍する、この世代のサイケデリックバンドだ。極めて彩度の高いメロディー、天国への階段を駆け上がるようなリズム、快楽に仰け反るボーカル、これぞまさにサイケ、間違いないバンド。いや、ネオサイケデリアに間違いはないのだ。

踊るように曲は始まり、間奏でふと単調なリズムに入り静かに力を溜めていく、ドラムスティックのカウントが聞こえたらそこからが本番。ノイズが響き、かっこよくヘヴィーなリフがこれでもかと繰り返され、ペダルが踏まれ、唸りながら、叫びたくなるくらい気持ちよくなっていき、一番良いところでスッと終わる。もはや定番と言っても良いかもしれない、現代サイケの至高の曲構造である。

もちろんこれらの曲たちは、スタジオ音源で聴いていても十分素敵だけれど、ヘッドホンの向こうへ行きたくなってしまう気持ちは収まらない。日本でどうにかしてサイケロックが流行って欲しいと思う。僕はライブでこの至上の恍惚に浸りたい。御本人たちの演奏の前で駆け回りたいし、跳ね回りたい。

Wandの素敵なアルバムはPerfumeだけではない。

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2017年のアルバム、Plume、これもまた素晴らしい。というより最近はこちらの方にもっとはまっている。Perfumeに比べると幾分ノイジーでアンビエントな要素もある。もっとポストロック的なノリも感じられる。サイケロックは、どのように食べても美味しいのだ。ストーナー色の強い初期の2014年のアルバムから数えて既にアルバムを四枚もリリースしている。二年サイクルでアルバム出るの待つのって怠いでしょう?とインタビューで語る気持ちは分かるが、タイセガールとのプロジェクトも並行しながらほぼ毎年アルバムを出し続ける彼らは少しやりすぎに思えなくもない。ボコボコ曲を発表するのに、どれも素晴らしくハズレがない。バンドの独自性、音楽の幅などもますます高みへと向かっている。こんなに素晴らしく野心的なバンドは信用できる。

また、このような多作傾向はサイケシーンでは珍しいものではなく、ハマれば当分楽しめて、その間人生は極彩色、良いことだらけなのである。この時代にサイケを聞かない選択肢はない。

 

 

しかし、しかし、現在日本でこのサイケデリックロックとか言われるジャンルが流行っていないことは問題である。来日するバンドにも偏りがあるし、来日してもちょい寂しい盛り上がり。どうにか流行ってくれないかと思う。

 

昨年のテームインパラのサマソニでの素晴らしいステージ、ついに決まったKing Gizzard & The Wizard Lizardのフジロック出演、今年がその年なのではないか、僕は強く期待している。もうアーティスト側は準備万端なのだ。

今年僕はこのジャンルをゴリ押ししていこうと決めている。日本のバンドである幾何学模様が世界を圧巻しているこの瞬間に、日本でそんなに流行ってないなんてのはどう考えても損です。

せっかくなのでいくつか、このジャンルの素晴らしいバンド、とその楽曲を紹介したい。

 

King Gizzard & The Lizard Wizard

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今年最も大騒ぎして聞くべきサイケデリアは彼らだ。これぞサイケである。ストーナーでデザートで、髪の毛が伸びるような音楽。オーストラリアのバンドです。

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こんなのはサムネを見ただけでもわかる、最高に違いない。これが今年ライブで見られるのだ。我々はもう少しクレイジーになっても良いはずだ。

 

幾何学模様 Kikagaku Moyo

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日本人である。CANとグレイトフルデッド、ジョージハリスン、サイケ色の強かった頃のピンクフロイドを食ったような今世紀のサイケリバイバルにおいて完全と言っていいような存在だ。LAのデザートデイズや、キングギザード主催のGizzfestを始め、世界中のフェスに出演している。また、昨年リリースされたアルバム、Masana Templesは好評につき、限定2000枚の初回盤は数日で売り切れである。言うまでもなく素晴らしいバンドである。彼らあたりがフジロックでキングギザードの並びで演奏してくれると幸せで仕方がない。

 

TOY

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TOY!!!クラウトシューゲイズバンドとして2011年に彗星の如く現れた彼らは、徐々にサイケデリックに、そしてどっしりとしたバンドに進化してきた。

1st、2ndのリリースの頃はサマーソニックやホステスクラブウィーケンダーで来日、超来日型バンドとなるかと思えたが、徐々にホステスさんからのプッシュも減ってゆき、前作クリアーショットのツアーではなんと来日がなかった。中国でのツアーはあったものの。リズムや音作りが目立つバンドは自ずとそれを武器にすることになり、それを求めてファン層が生まれていくものと僕は思う。シンプルな録音で戦おうとすれば、期待外れだったなどと言われるかもしれない。また若いインディーロックバンドにとっては疾走感というものは大切で、テンポが遅くなればそれだけ大衆受けするのが難しくなる。前作クリアーショットは正にそれがあからさまにわかる作品だった。良い作品であったにも関わらず、正当な評価を得られなかった。華がない、と言われてしまった。しかしこの様な方向転換は、迷走でもなければ、賭けでもない。それは挑戦なのだ。

現に今年のアルバムHappy In The Hollow で彼らは新たな地平を見せてくれた。売れ行きも、世間の評価も悪くない様子だと肌で感じている。彼らの挑んだ戦いは正しかったのだ。今作は日本でも聴いている方が多いだけに、今年こそは再来日を期待したい!!!!!

 

Fever The Ghost

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個人的にDMを送ったら、なんと、「アルバム今年には出したい!!!日本も絶対行きたい!!めっちゃ行きたいの!!」と返事が来ました。LAのひねくれポップ、サイケデリックことFever The Ghost。おもちゃで遊び暴れたMGMTのような音楽性、プログレッシブで楽しい展開に気が触れた様な甲高いボーカル、彼らのほんの四年前にリリースされた1stアルバムはもはや伝説の名盤と化している。(2ndアルバムが出ないからである)

メンバーにデザートデイズの運営に噛んでいる人が居たり、他バンドとの交流も太いので、ついにセカンドアルバムがリリースされれば、その音楽性は多方面から評価され、再び注目を浴びる!間違いない!来日も叶うのだろうか、楽しみで仕方がない。

 

Moon Duo

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ムーンデュオはアメリカはポートランドのバンド。どサイケご夫婦がやっている。幾何学模様やテンプルズなども駆け出しの頃お世話になっていたような界隈の重鎮バンドだ。ストーナーロックの趣が強いが不思議とヘヴィーではない、Toyやサーストンムーアのソロアルバムに見られるようなスタイリッシュなクラウトロックを消化したビートも聞こえインディーロックファンにもオススメできる。

 

Wand

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そして、冒頭に紹介したWandは今年アルバムを出すと言っている。四月十九日にリリースされる、その名もLaughing Matter、先行曲を聴いていただければ、期待が持てよう。素晴らしいアルバムになることは間違いない。15曲収録?いいや決して長すぎるなんて言わない、長くて濃い旅を期待している。

 

Vinyl Williams 

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ライオネル・ウィリアムスさんのプロジェクト、こちらもLA拠点のバンドだ。比較的シンセの音作りも得意な様で、ある意味エレクトリックでもあるため、空気の感じがかなりしっかりとしている。彼はヴィジュアルアーティストでもある。ビデオやアートワークのサイケ度合いで右に出るバンドは少ない。ちなみにTears for Fearsや Medicine、Unknown Mortal OrchestraのMVも手がけている。

 

Earthless

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悲惨ディエゴ出身のバンドだが今年パドレスはマニー・マチャドを獲得している。メタル色が強いがかなりサイケでスペイシーでもある。2015年以来の来日、期待したい。

 

BROTHER SUN SISTER MOON 

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日本のインディーバンド、ライブ映像を誰かのインスタストーリーで見て以来その音色に惚れた。しかし、そのライブ映像はない。ネットにある音源も少ない。必ず足を運んで見ていただきたい。大阪を拠点に活動しているようだ。Twitter のアイコンを見るからにSuuns なども意識していないわけがない。元はオルカショアという名のテンプルズ、エレファントストーンなんかに似た雰囲気のバンドを演ってた人が結成したバンドだそうで、今後が楽しみだ。なんかなかなか素敵なおサイケに思えるのでチェックされるといいです。MOURNの来日公演の前座などもされます。是非ご覧になって。ゲキ推し!

タンブラー:http://brothersunsistermoon.tumblr.com/

ツイッター:BROTHER SUN SISTER MOON (@BSSM_is) | Twitter

 

 

by merah